ウスケバ・ロゴ ウスケバ・ロゴ ウイスキー造りに欠かすことの出来ない「水」そして「樹」。自然の力が生み出す「生命の水」。

2009年02月15日




















 イギリスの情報部に勤めるマルコム・ジャガードは、ペネローペと婚約した。彼女は遺伝学を専攻する、聡明な生物学者で、父親のジョージ・アシュトンは成功した実業家だった。マルコムは経済コンサルタントと称し、バッキンガムシャーにある、壮大な彼女の実家に挨拶に向かった。しかし、その邸では、ペネローペの妹が顔に硫酸をかけられるという悲惨な事件が待ち受けていたのだ! 事件の糸口さえ掴めないとき、マルコムは自分の勤めている情報部がアシュトンの監視をつづけていることに気づく。なぜ? あらゆる手を尽くすのだが、彼の過去は情報部内でも最高機密で、依然として謎は解明されなかった。そんなとき、長年仕えていた召使とともに、アシュトンが突如姿を消した……!
見返しストーリー紹介より

 英国の冒険小説の大家、デズモンド・バグリイが1977年に発表した、スパイ・アクションです。

 おれは半パイントのビールを飲み終えるとスコッチに切り換えた。バーテンに尋ねると、かれがそれをすすめたのだ。おれの隣りにいた男もこちらに向いていった。
「タリスカーはそう悪くないですぜ」
 かれは五十がらみの背の高い瘠せた男で、スコットランド高地人によく見られるごつごつした顔に、ちょっとこわばった口もとをしていた。かれはハリイ・ローダーから聞くのとは大違いの物柔らかなアクセントで話した。
「じゃあ、それをもらってみましょう。いっしょにどうです?」
 かれは人の心を探るような目でおれを見たが、すぐににっこりした。
「断わるわけないなあ。あんた、南のほうから来たんでしょう。あんたが来る季節には、まだちと早いはずだがね」
 おれはタリスカーの大グラスを二杯注文した。


 クライマックスが迫り、主人公はスコットランドへ向かいます。そして、ノーザン・ハイランドの港町、ウラプールでパブに立ち寄ったとき、タリスカーを飲んでいます。

 ミステリーにタリスカーが登場するのは、この「敵」が初めてでしょう。主人公も知らなかったみたいだし、当時はまだポピュラーな銘柄ではなかったようです。

 小説そのものは、バグリイ自身は気に入っていたそうですが、鉄道模型のアイデアが秀逸なぐらいで、「ゴールデン・キール」、「高い砦」、「ハリケーン」などの傑作とは比べようもありません。
 でも、好きなウイスキーが出てくるだけで、つい評価が甘くなってしまうのは仕方がないですよね。  

Posted by THE WHISKEY at 14:00Comments(4)TrackBack(0)タリスカー