ウスケバ・ロゴ ウスケバ・ロゴ ウイスキー造りに欠かすことの出来ない「水」そして「樹」。自然の力が生み出す「生命の水」。

2009年06月30日

堕ちたきらめき




















 ハンフリー・ボガード主演の映画、「キー・ラーゴ」の舞台にもなった、フロリダ半島からメキシコ湾に連なる島々、キー・ウェストのひとつ、タンゴ・キーの警察の女刑事、アリーン・スコットが主人公のシリーズの4作目です。
 今回はウイスキーではなく、気にいったバーの描写があったので取り上げました。

 レスターズ・バーはもっぱら地元の連中のたまり場で、観光客が眼をつけることはめったになかった。その点だけをとってもこの店はユニークだった。だがここは島じゅうでいちばん安くて冷たい生ビールを出す店でもあり、料理はうまく、一種のタイム・ワープのなかに存在していて、一九六〇年以降のものは何ひとつ置いてなかった。
 カウンターの前には、このバーがソーダ・ファウンデンだったころからの回転スツールがずらりと並んでいた。壁に貼られた映画のポスターは、レスター・シニアのヒッチコック好きを物語っていた。カウンターの片端には大きなガラス瓶があり、ビーフジャーキーや酢漬けの固ゆで卵が入っていた。キンケイドはここへ来るたびに、ティーンエイジャーにもどったような気がした。


 アメリカのテレビドラマを幼いころによく観ていたので、アメリカ文化の象徴だったダイナーとかソーダ・ファウンテンとかに憧れました。
 店内でベンチシートに腰かけてソーダやアイスクリームを楽しんでいるドラマのなかの子供が、せいぜい駄菓子屋で買い食いするぐらいだったぼくには、とても眩しく映ったものでした。ノーマン・ロックウェルが描いた幸福で極彩色の世界そのものですね。

 それから、エドワード・ホッパーの「ナイトホークス」、邦題は「夜更かしをする人たち」も、ぼくにとってはバーの原風景なんです。モチーフはバーではなくてコーヒーショップだけれど、作品から伝わってくる雰囲気はまぎれもなくバーでしょう。


















シリーズ・リスト

「イヴのすべて」 創元推理文庫 1988
「針のたわむれ」 創元推理文庫 1988
「うつろな月」 創元推理文庫 1989
「堕ちたきらめき」 創元推理文庫 1996

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この記事へのコメント
おお、久しぶりにカウンターの向こうはいかがですか?
Posted by あっきー at 2009年06月29日 22:20
カウンターの中も外もあまり変わらないみたい(笑)
Posted by THE WHISKEY at 2009年06月30日 17:56
THE WHISKEY様のバーテンダー姿を直接見ることができなくて残念です。
写真ぐらいは載りますよね?(笑)
Posted by majima at 2009年06月30日 23:51
>ホ会長

踊り子さんの写真撮影はご遠慮いただいております。
Posted by THE WHISKEY at 2009年07月01日 08:37